連作短編・短編集のミステリー小説
1話ずつ区切って読める、連作短編・短編集・アンソロジーの形の作品です。通勤や寝る前など、まとまった時間が取れないときに向きます。評価の高い順に並べました。
評価の高い順(69冊)
- medium 霊媒探偵城塚翡翠相沢沙呼 ・ ★5 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 入門霊媒がいるから何でもあり、で済ませないのが好き。知っていることをどう証明するか、という部分にミステリの面白さを感じる。
- きたきた捕物帖宮部みゆき ・ ★5 ・ 歴史 ・ 感動 ・ 入門北一の少し頼りないところがいい。周りの大人に助けられながら人の事情を知っていく、その関係が温かい。
- 育休刑事似鳥鶏 ・ ★5 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門赤ちゃんを抱えた刑事、という絵だけでも好き。育児が単なる飾りではなく、謎を見る目につながるところが面白い。
- 教室に並んだ背表紙相沢沙呼 ・ ★5 ・ 本格 ・ 重いが前を向ける ・ 入門図書室が、ただ本を借りるだけの場所じゃないのがいい。少女たちの居場所のなさには、簡単に励ませないものを感じる。
- 空をこえて七星(ななせ)のかなた加納朋子 ・ ★5 ・ 日常の謎 ・ 感動 ・ 入門離れた場所の人たちが星を通してつながる、という発想が好き。目の前の悩みだけが世界の全部ではないと思える。
- 刑事のまなざし薬丸岳 ・ ★5 ・ 警察小説 ・ 重いが前を向ける ・ 入門夏目が人の事情を知ろうとする姿勢が好き。優しいだけでは済まない仕事だからこそ、そのまなざしが大事に思える。
- 七つの会議池井戸潤 ・ ★5 ・ 社会派 ・ 考えさせられる ・ 中級自分の部署だけ守ればいい、が積み重なる怖さを感じる。会社の話なのに、一人ひとりが何を選ぶかの話になっているのがいい。
- 新参者東野圭吾 ・ ★5 ・ 警察小説 ・ 感動 ・ 入門人の小さな嘘を、悪意だけで片づけない加賀がいい。商店街の暮らしを知ることが捜査につながる、その近さが好き。
- 新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一)藤沢周平 ・ ★5 ・ 歴史 ・ ほろ苦い ・ 入門牢にいる人を、罪名だけで見ない登の立場がいい。若さゆえの危うさもあって、正しさだけでは済まない人情に引かれる。
- 成瀬は都を駆け抜ける宮島未奈 ・ ★5 ・ 日常の謎 ・ 爽快 ・ 入門謎解きよりも、成瀬あかりという人物とその周りの関係を楽しむ連作。読後は気持ちよく、シリーズの締めくくりとしての満足感がある。
- 第三の時効横山秀夫 ・ ★5 ・ 警察小説 ・ 考えさせられる ・ 中級刑事同士の意地が、犯人を追うのと同じくらい熱い。短編でも人物の圧が強くて、仕事への執着って怖いなと思う。
- 密室殺人ゲーム王手飛車取り歌野晶午 ・ ★5 ・ 本格 ・ 不穏 ・ 中級トリックを競うゲームとしてはすごく面白い。でも、そのために本当に人を殺す設定にはぞっとする。この居心地の悪さがいい。
- 名探偵傑作短篇集 火村英生篇有栖川有栖 ・ ★5 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 入門火村の推理をいろいろな形で楽しめるのがうれしい。証拠から余計な思い込みを外していく、その理屈の通り方が好き。
- 名探偵傑作短篇集 御手洗潔篇島田荘司 ・ ★5 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 入門御手洗の、普通なら考えない方向へ飛ぶ発想が好き。石岡との会話があると、奇抜な謎にも親しみが湧く。
- ZOO 1乙一 ・ ★4 ・ ミステリー周辺 ・ 不穏 ・ 入門残酷さだけでなく、寂しさが混じるところが好き。短編ごとに温度が違うので、同じ調子で構えていられない。
- あなたに謎と幸福を宮部みゆき ・ ★4 ・ ミステリー周辺 ・ 感動 ・ 入門謎が解けた先に、誰かへの理解がある話が好き。温かいだけで済まない、人の事情がある短編集なのがいい。
- あなたの不幸は蜜の味宮部みゆき ・ ★4 ・ イヤミス ・ 不穏 ・ 入門他人の不幸を気にしてしまう感情を、他人事にできないのが嫌で面白い。短編ごとに悪意の形が違うところが好き。
- あなたの涙は蜜の味宮部みゆき ・ ★4 ・ イヤミス ・ 不穏 ・ 入門身近な人を見る目が少し変わるような、嫌な題材が揃っている。善意に見える言葉も、そのまま信じたくなくなる。
- おれは非情勤東野圭吾 ・ ★4 ・ ハードボイルド ・ 爽快 ・ 入門熱血すぎない先生が、学校の謎にはちゃんと向き合うのがいい。子ども向けの入口でも、推理は軽く扱わないところが好き。
- カンタベリー・テイルズ真梨幸子 ・ ★4 ・ イヤミス ・ 不穏 ・ 中級旅先で不思議な話を持ち寄る形が好き。ただ聞いて楽しんでいるつもりでも、語る人の事情まで疑いたくなる。
- ご用命とあらば、ゆりかごからお墓まで真梨幸子 ・ ★4 ・ イヤミス ・ 不穏 ・ 入門客の望みを叶える仕事が、欲望の奥まで触れてしまうのが面白い。丁寧なサービスの向こうにあるものが気になる。
- スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン小路幸也 ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ 感動 ・ 入門堀田家のにぎやかさが好き。事件だけを追うより、古書店の周りに集まる人たちと一緒に過ごす感じを大事にしたい。
- スマイルメイカー横関大 ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ 爽快 ・ 入門タクシーが人の事情をつないでいく、というのがいい。少しお人好しな運転手たちに、気持ちを寄せたくなる。
- ばけもの好む中将 平安不思議めぐり瀬川貴次 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門怪異に会いたがる中将と、付き合わされる宗孝の温度差が楽しい。平安ものでも身構えすぎず、二人の会話に近づけるのがいい。
- ブレイクニュース薬丸岳 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 考えさせられる ・ 入門動画の正義を、そのまま信じていいのか引っかかる。見ている側も騒ぎを大きくしている、という近さが怖い。
- ぼくのミステリな日常若竹七海 ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ 不穏 ・ 中級社内報の短編という身近な形なのに、素直に読ませてくれない感じがいい。書かれた話だけでなく、編集する側の事情まで気になる。
- まぼろしの女 蛇目の佐吉捕り物帖織守きょうや ・ ★4 ・ 歴史 ・ ほろ苦い ・ 入門江戸の人情に、証言を疑う本格ものの面白さが重なるのがいい。佐吉と一緒に、話の小さなずれを拾いたくなる。
- わんダフル・デイズ横関大 ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ 感動 ・ 入門犬をかわいいだけの存在にしないところがいい。飼い主や訓練士の弱さも含めて、人と犬の関係を考えたくなる。
- 英国庭園の謎有栖川有栖 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門短い事件でも、火村が一つずつ理屈を詰めるところが好き。会話の親しみやすさがあって、堅苦しくならないのもいい。
- 恩はあだで返せ逢坂剛 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 爽快 ・ 入門立派すぎない刑事コンビだから、失敗にも親しみがある。緊張しっぱなしの警察ものより、こういう掛け合いが欲しい日もある。
- 下鴨アンティーク アリスの宝箱白川紺子 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 感動 ・ 入門本編の脇にあった思いや記憶へ触れられるのが好き。大きな事件より、好きな人物のことをもう少し知るための一冊。
- 下鴨アンティーク(回転木馬とレモンパイ)白川紺子 ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ ほろ苦い ・ 入門古い着物に残る思い、という題材が好き。京都の景色だけでなく、物を手放せない人の気持ちにも引かれる。
- 怪しい隣人小池真理子 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 不穏 ・ 入門少し親切にしただけなのに、という怖さが身近。悪い人を避ければ済む話ではないところが、嫌であり面白い。
- 気の毒ばたらき宮部みゆき ・ ★4 ・ 歴史 ・ 感動 ・ 入門誰かのことを気にかける、その小さな行動が好き。北一の成長だけでなく、周りの人たちの暮らしも大事にしたくなる。
- 貴族探偵麻耶雄嵩 ・ ★4 ・ ライト・キャラクター ・ 爽快 ・ 中級自分では動かず使用人に任せる探偵、というずらし方が好き。変わった人物だけの話ではなく、謎をきちんと考えられるのがいい。
- 刑事の約束薬丸岳 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 重いが前を向ける ・ 入門夏目が守ろうとするものに、人間らしさを感じる。刑事として正しいことと、一人の人としてしたいことが同じとは限らない。
- 後宮の烏白川紺子 ・ ★4 ・ 歴史 ・ ほろ苦い ・ 入門烏妃の特別な立場が、力強さより孤独に見えるのが好き。宮廷の秘密と、人に近づくことの難しさがよく合っている。
- 妻の女友達小池真理子 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 不穏 ・ 入門家に来る友人という、ごく普通の存在が怖くなる。平穏を守りたいだけの気持ちが、どこで危うくなるのか気になる。
- 斬られ権佐宇江佐真理 ・ ★4 ・ 歴史 ・ ほろ苦い ・ 入門傷のある人物が、ほかの人の事情に関わっていくのが好き。捕物の手際だけではない、人情の苦みが似合う話。
- 子宝船宮部みゆき ・ ★4 ・ 歴史 ・ 感動 ・ 入門宝船の絵という、暮らしの願いがこもったものが謎になるのがいい。北一の周りの人情も、甘いだけではないところが好き。
- 私たちが星座を盗んだ理由北山猛邦 ・ ★4 ・ ミステリー周辺 ・ ほろ苦い ・ 入門星座や童話のきれいなイメージを、素直に受け取れない感じが好き。幻想的な設定と謎がつながるところに引かれる。
- 小暮写眞館(上)宮部みゆき ・ ★4 ・ 本格 ・ 感動 ・ 入門古い写真館という場所に引かれる。怖い写真から、人や家族の話へ近づくところが好き。上巻なので、関係をじっくり知る時間もいい。
- 少女は鳥籠で眠らない織守きょうや ・ ★4 ・ リーガル ・ 考えさせられる ・ 中級弁護士から見えている事件と、本人が望んでいることは違う。そのずれを新米の立場で知っていくところが面白い。
- 新装版 人間の檻 獄医立花登手控え(四)藤沢周平 ・ ★4 ・ ミステリー周辺 ・ ほろ苦い ・ 入門登が牢で知った事情を、外の暮らしへ持ち出すところがいい。シリーズの人間関係が積み重なった重みも感じる。
- 新装版 風雪の檻 獄医立花登手控え(二)藤沢周平 ・ ★4 ・ 歴史 ・ ほろ苦い ・ 入門登が人の事情に踏み込むたび、助けることの難しさを感じる。江戸の暮らしがきれいごとにならないところがいい。
- 新装版・殺しの四人 仕掛人・藤枝梅安(一)池波正太郎 ・ ★4 ・ 歴史 ・ ほろ苦い ・ 入門人を治しながら殺しもする梅安の矛盾がいい。善人か悪人かでは割り切れないところに、このシリーズの味を感じる。
- 新装版・梅安蟻地獄 仕掛人・藤枝梅安(二)池波正太郎 ・ ★4 ・ 歴史 ・ ほろ苦い ・ 入門梅安と彦次郎の付き合いがいい。裏稼業の冷たさの中に、食事や日々の暮らしがあるところが好き。
- 生霊の如き重るもの三津田信三 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 不穏 ・ 中級若い刀城言耶の怪異譚というのがいい。説明を求めるほど、かえって怖い可能性を考えてしまう感じが好き。
- 謎の香りはパン屋から2土屋うさぎ ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ 感動 ・ 入門パン屋を舞台にした温かな連作ミステリーの続編。身近な違和感を解きほぐしながら、人と人のつながりが積み上がっていく。
- 難問の多い料理店結城真一郎 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 不穏 ・ 入門配達の仕事から都会の裏側につながるのが面白い。料理店という気軽な入口なのに、どこか安心できない感じがいい。
- 箱庭図書館乙一 ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ ほろ苦い ・ 入門怖い話だけ、優しい話だけにならないところが好き。大きな仕掛けより、人と人の少しずれた距離感に引かれる短編集。
- 半七捕物帳(一) 新装版岡本綺堂 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 中級派手な科学捜査がなくても、観察と経験で謎へ近づくのがいい。江戸の暮らしをのぞく楽しさもある。
- 被害者は誰?貫井徳郎 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 入門誰が殺したかではなく、誰が殺されたか。問いを変えるだけでこんなに面白くなるのが好き。思い込みを点検したくなる。
- 浜村渚の計算ノート青柳碧人 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門数学を武器にする渚の発想が好き。大きすぎる設定も含めて、難しい顔をせずに楽しみながら考えられるのがいい。
- 浜村渚の計算ノート 2さつめ ふしぎの国の期末テスト青柳碧人 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門数学を使って事件に立ち向かう渚がいい。公式を覚えるだけの勉強とは違う、発想する楽しさを感じる。
- 浜村渚の計算ノート 3さつめ 水色コンパスと恋する幾何学青柳碧人 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門数学の知識がそのまま冒険の道具になるのが楽しい。難しい顔で公式を眺めるより、渚の発想についていくほうが好きだ。
- 僕らだって扉くらい開けられる行成薫 ・ ★4 ・ 特殊設定 ・ 爽快 ・ 入門ちょっとしか役に立たない超能力、というのがいい。強い一人に任せるより、弱い力を持ち寄って工夫するほうが好きだ。
- 名探偵の掟東野圭吾 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級ミステリのお約束をここまで茶化していいんだ、と思う。探偵ものが好きだからこそ笑えるけれど、たまに耳が痛い。
- 明治開化 安吾捕物帖坂口安吾 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 中級時代ものなのに、理屈で考える楽しさがはっきりしているのがいい。昔の暮らしと探偵的な目線の取り合わせが好き。
- イヤミス短篇集真梨幸子 ・ ★3 ・ イヤミス ・ 不穏 ・ 入門同窓会や日常の付き合いにある、見せたくない感情が怖い。強い悪意が続くので、温かい話が欲しい気分には合わない。
- お手伝いさんはスーパースパイ!赤川次郎 ・ ★3 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 入門普通のお手伝いさんが騒動に巻き込まれる、その気軽さがいい。緻密に考えるより、振り回される面白さを楽しむタイプ。
- ばけもの好む中将 参 天狗の神隠し瀬川貴次 ・ ★3 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門怪異が気になる中将と宗孝の組み合わせが好き。怖さに身構えるより、二人がまた何に巻き込まれるのかを楽しむ一冊。
- ペルシャ猫の謎有栖川有栖 ・ ★3 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門火村と有栖のやり取りが好き。大きな一発の驚きより、小さな事件ごとの着眼点を楽しむ短編集として気分に合う。
- まどろみ消去森博嗣 ・ ★3 ・ 警察小説 ・ 不穏 ・ 中級小さな違和感から変な方向へ広がるところがいい。長編のように人物へじっくり寄り添うより、発想の妙を楽しむ短編集。
- まどろむ夜のUFO角田光代 ・ ★3 ・ 日常の謎 ・ 考えさせられる ・ 中級自分の居場所がよくわからない感じが気になる。謎の答えを求めるより、日常の少し居心地が悪いところを眺める話だと思う。
- 一番線に謎が到着します二宮敦人 ・ ★3 ・ 日常の謎 ・ 感動 ・ 入門駅の日常にある小さな謎が好き。大がかりなトリックより、駅員と利用客が少しだけわかり合うような話に引かれる。
- 空の境界(上)奈須きのこ ・ ★3 ・ 特殊設定 ・ 不穏 ・ 玄人向け死を見る力という設定が強烈。独特の言葉や世界観に入るのは少し大変だけれど、式の危うさには引かれる。
- 混物語西尾維新 ・ ★3 ・ ライト・キャラクター ・ 爽快 ・ 玄人向け知っている人物同士が会うお祭り感が楽しい。単独の謎解きというより、元の作品への親しみがあってこその一冊だと思う。
- 浮雲心霊奇譚 赤眼の理神永学 ・ ★3 ・ 歴史 ・ 不穏 ・ 入門赤い瞳の憑物落としという人物像が印象的。怪異の怖さだけでなく、その裏の人間の事情が気になる。
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