読後感が爽快なミステリー小説
読み終えて息がすっと抜ける、と感じた作品です。読後感を7段階で付けているうちの「爽快」を選んだものを、評価の高い順に並べました。
評価の高い順(53冊)
- medium 霊媒探偵城塚翡翠相沢沙呼 ・ ★5 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 入門霊媒がいるから何でもあり、で済ませないのが好き。知っていることをどう証明するか、という部分にミステリの面白さを感じる。
- 育休刑事似鳥鶏 ・ ★5 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門赤ちゃんを抱えた刑事、という絵だけでも好き。育児が単なる飾りではなく、謎を見る目につながるところが面白い。
- 盾と矛方丈貴恵 ・ ★5 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 玄人向け証拠を消す側と見破る側が、正面からぶつかる本格ミステリー。推理の応酬そのものが読みどころで、読み終えたあとに最初から確かめ直したくなる。
- 新装版 七回死んだ男西澤保彦 ・ ★5 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級同じ日を繰り返す設定を、ここまで推理に使えるのが面白い。特殊なルールの中で抜け道を考えるパズル感が好き。
- 新装版 星降り山荘の殺人倉知淳 ・ ★5 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 入門雪の山荘ものの閉塞感が好き。定番の舞台だからと油断せず、説明されていることも含めて疑ってかかりたくなる。
- 成瀬は都を駆け抜ける宮島未奈 ・ ★5 ・ 日常の謎 ・ 爽快 ・ 入門謎解きよりも、成瀬あかりという人物とその周りの関係を楽しむ連作。読後は気持ちよく、シリーズの締めくくりとしての満足感がある。
- 浜村渚の計算ノート 3と1/2さつめ ふえるま島の最終定理青柳碧人 ・ ★5 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 中級数学のホテルで密室事件、という組み合わせが好き。渚シリーズの中でも、条件を整理して考える楽しさが前に出ている。
- 名探偵傑作短篇集 火村英生篇有栖川有栖 ・ ★5 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 入門火村の推理をいろいろな形で楽しめるのがうれしい。証拠から余計な思い込みを外していく、その理屈の通り方が好き。
- 名探偵傑作短篇集 御手洗潔篇島田荘司 ・ ★5 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 入門御手洗の、普通なら考えない方向へ飛ぶ発想が好き。石岡との会話があると、奇抜な謎にも親しみが湧く。
- 迷路館の殺人<新装改訂版>綾辻行人 ・ ★5 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級作家たちの競作に、迷路の館。好きな要素が多すぎる。作中の小説まで疑う必要があるのが、面倒であり楽しいところ。
- 涙香迷宮竹本健治 ・ ★5 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 玄人向け日本語そのものを謎の道具にするところが大好き。文字の意味や並びをいじる楽しさがあって、言葉遊び好きにはうれしい。
- ST 警視庁科学特捜班 エピソード1<新装版>今野敏 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門専門家ばかりなのに、まとまりのよいチームではないのが楽しい。普通なら見逃すところを、それぞれの目で拾うのが好き。
- ST 警視庁科学特捜班 青の調査ファイル今野敏 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門心霊番組の事件に科学で切り込む組み合わせがいい。青山の個性も含めて、STの専門家らしい視点が楽しい。
- アウト & アウト木内一裕 ・ ★4 ・ ハードボイルド ・ 爽快 ・ 入門罠にはめる相手を間違えた、という構図が楽しい。矢能の裏社会の経験が、ただ怖いだけでなく機転になるところが好き。
- おれは非情勤東野圭吾 ・ ★4 ・ ハードボイルド ・ 爽快 ・ 入門熱血すぎない先生が、学校の謎にはちゃんと向き合うのがいい。子ども向けの入口でも、推理は軽く扱わないところが好き。
- クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い西尾維新 ・ ★4 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 中級天才ばかりの島なのに、安心できる人がいないのがいい。語りの癖は強いけれど、言葉をひっくり返して考える楽しさがある。
- スマイルメイカー横関大 ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ 爽快 ・ 入門タクシーが人の事情をつないでいく、というのがいい。少しお人好しな運転手たちに、気持ちを寄せたくなる。
- デッドマンズ・チェア阿津川辰海 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級特殊な能力をめぐる犯罪を、警察の捜査で追う一作。複数の事件が同時に動くが、文章が軽くテンポよく読み進められる。
- ばけもの好む中将 平安不思議めぐり瀬川貴次 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門怪異に会いたがる中将と、付き合わされる宗孝の温度差が楽しい。平安ものでも身構えすぎず、二人の会話に近づけるのがいい。
- ヘッドライン今野敏 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 爽快 ・ 入門警察とは違う、記者の勘と人脈で事件へ近づくのが面白い。仕事ができることと、扱いやすい人であることは別なんだと思う。
- マスカレード・ナイト東野圭吾 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門仮装パーティーで犯人を探すなんて、ホテル捜査の難しさが倍になる。山岸の接客と新田の警戒がぶつかるところが好き。
- マスカレード・ホテル東野圭吾 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門客を疑う刑事と、客を信じて接するホテルマン。二人の仕事の違いが面白い。新田と山岸の噛み合わなさも好き。
- マレー鉄道の謎有栖川有栖 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級異国への旅行と密室事件という組み合わせが好き。火村と有栖がいると、見知らぬ土地でもいつもの会話にほっとする。
- 英国庭園の謎有栖川有栖 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門短い事件でも、火村が一つずつ理屈を詰めるところが好き。会話の親しみやすさがあって、堅苦しくならないのもいい。
- 恩はあだで返せ逢坂剛 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 爽快 ・ 入門立派すぎない刑事コンビだから、失敗にも親しみがある。緊張しっぱなしの警察ものより、こういう掛け合いが欲しい日もある。
- 貴族探偵麻耶雄嵩 ・ ★4 ・ ライト・キャラクター ・ 爽快 ・ 中級自分では動かず使用人に任せる探偵、というずらし方が好き。変わった人物だけの話ではなく、謎をきちんと考えられるのがいい。
- 幻惑の死と使途森博嗣 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級脱出の名人が殺され、遺体まで消える。謎を畳みかける感じが好き。奇術として見せられたものを、そのまま信じたくなくなる。
- 新装版 8の殺人我孫子武丸 ・ ★4 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 入門八の字の屋敷を頭の中で組み立てるのが楽しい。硬いパズルなのに、ユーモアが入っているところがいい。
- 新装版 動く家の殺人歌野晶午 ・ ★4 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 中級劇団の公演と殺人という舞台が好き。見せるための仕掛けと、事件の仕掛けがどう関わるのか考えたくなる。
- 同期今野敏 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 中級組織の説明と、同期への信頼のどちらを取るのかが気になる。仕事仲間を信じるにも覚悟がいる、というところが好き。
- 半七捕物帳(一) 新装版岡本綺堂 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 中級派手な科学捜査がなくても、観察と経験で謎へ近づくのがいい。江戸の暮らしをのぞく楽しさもある。
- 被害者は誰?貫井徳郎 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 入門誰が殺したかではなく、誰が殺されたか。問いを変えるだけでこんなに面白くなるのが好き。思い込みを点検したくなる。
- 浜村渚の計算ノート青柳碧人 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門数学を武器にする渚の発想が好き。大きすぎる設定も含めて、難しい顔をせずに楽しみながら考えられるのがいい。
- 浜村渚の計算ノート 2さつめ ふしぎの国の期末テスト青柳碧人 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門数学を使って事件に立ち向かう渚がいい。公式を覚えるだけの勉強とは違う、発想する楽しさを感じる。
- 浜村渚の計算ノート 3さつめ 水色コンパスと恋する幾何学青柳碧人 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門数学の知識がそのまま冒険の道具になるのが楽しい。難しい顔で公式を眺めるより、渚の発想についていくほうが好きだ。
- 蜂に魅かれた容疑者 警視庁いきもの係大倉崇裕 ・ ★4 ・ 日常の謎 ・ 爽快 ・ 入門動物の習性がちゃんと推理に関わるのがいい。人間の都合だけで事件を見ないところと、二人のずれた会話が好き。
- 僕らだって扉くらい開けられる行成薫 ・ ★4 ・ 特殊設定 ・ 爽快 ・ 入門ちょっとしか役に立たない超能力、というのがいい。強い一人に任せるより、弱い力を持ち寄って工夫するほうが好きだ。
- 魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge森博嗣 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級飛行中の二人乗り機での事件。逃げ場のなさがはっきりしていていい。まず何が可能なのか、条件を並べたくなる。
- 名探偵の掟東野圭吾 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級ミステリのお約束をここまで茶化していいんだ、と思う。探偵ものが好きだからこそ笑えるけれど、たまに耳が痛い。
- 明治開化 安吾捕物帖坂口安吾 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 中級時代ものなのに、理屈で考える楽しさがはっきりしているのがいい。昔の暮らしと探偵的な目線の取り合わせが好き。
- 捩れ屋敷の利鈍森博嗣 ・ ★4 ・ 本格 ・ 爽快 ・ 中級建物の形そのものが謎になるのが楽しい。頭の中で空間を組み立てる必要があって、短くても気軽には済まないところがいい。
- ST 警視庁科学特捜班 黒いモスクワ今野敏 ・ ★3 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 中級モスクワという舞台でSTが動くのが新鮮。専門知識の面白さはあるけれど、身近な事件のほうが自分には入りやすい。
- ST 桃太郎伝説殺人ファイル 警視庁科学特捜班今野敏 ・ ★3 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 入門桃太郎伝説を科学捜査と結びつける発想が楽しい。土地の話は好きだけれど、STの会話や分析のほうにより興味が向く。
- お手伝いさんはスーパースパイ!赤川次郎 ・ ★3 ・ ミステリー周辺 ・ 爽快 ・ 入門普通のお手伝いさんが騒動に巻き込まれる、その気軽さがいい。緻密に考えるより、振り回される面白さを楽しむタイプ。
- ゾラ・一撃・さようなら森博嗣 ・ ★3 ・ ハードボイルド ・ 爽快 ・ 中級森博嗣の会話がハードボイルドに入るとどうなるか、という面白さがある。事件の筋より、人物同士の距離感に引かれる。
- ダブル・トラップ大沢在昌 ・ ★3 ・ スパイ・冒険 ・ 爽快 ・ 入門商社や諜報機関の思惑が絡む、入り組んだ駆け引きが面白い。人の気持ちに浸るより、誰が何を狙うかを追う気分に合う。
- ばけもの好む中将 参 天狗の神隠し瀬川貴次 ・ ★3 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門怪異が気になる中将と宗孝の組み合わせが好き。怖さに身構えるより、二人がまた何に巻き込まれるのかを楽しむ一冊。
- ペルシャ猫の謎有栖川有栖 ・ ★3 ・ 歴史 ・ 爽快 ・ 入門火村と有栖のやり取りが好き。大きな一発の驚きより、小さな事件ごとの着眼点を楽しむ短編集として気分に合う。
- 嘘ですけど、なにか?木内一裕 ・ ★3 ・ 社会派 ・ 爽快 ・ 入門嘘をつく側と信じる側の駆け引きが楽しい。細かく現実味を考えるより、状況が転がる面白さを楽しむタイプだと思う。
- 偽物語(上)西尾維新 ・ ★3 ・ ライト・キャラクター ・ 爽快 ・ 中級妹たちとの会話や言葉遊びは楽しい。ただ、その独特の調子が多いので、事件を早く進めたい気分だと少しもどかしい。
- 警視庁情報官 シークレット・オフィサー濱嘉之 ・ ★3 ・ 警察小説 ・ 爽快 ・ 中級表には出ない情報の駆け引きが面白い。ただ、人物の気持ちより組織の動きを追う比重が大きく、少し硬く感じる設定。
- 警視庁情報官 ハニートラップ濱嘉之 ・ ★3 ・ スパイ・冒険 ・ 爽快 ・ 中級人の弱みまで情報戦の道具になるのが怖い。黒田の仕事ぶりは面白いが、感情移入より駆け引きを眺める感じが強い。
- 混物語西尾維新 ・ ★3 ・ ライト・キャラクター ・ 爽快 ・ 玄人向け知っている人物同士が会うお祭り感が楽しい。単独の謎解きというより、元の作品への親しみがあってこその一冊だと思う。
ほかの読み方から選ぶ