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考えさせられるミステリー小説

答えの出ない問いが残り、しばらく考え込んだ作品です。読後感を7段階で付けているうちの「考えさせられる」を選んだものを、評価の高い順に並べました。

評価の高い順(35冊)

  1. 13階段高野和明 ・ ★5 ・ ミステリー周辺 ・ 考えさせられる ・ 入門冤罪を調べる青年と、刑を執行する側の刑務官。その二人が組むこと自体に重みがある。命を裁く責任が他人事ではなくなる。
  2. すべてがFになる森博嗣 ・ ★5 ・ 本格 ・ 考えさせられる ・ 中級閉ざされた研究所と天才という設定が好き。仕掛けの難しさだけでなく、人間をどう見るかという冷たい問いにも引かれる。
  3. その可能性はすでに考えた井上真偽 ・ ★5 ・ 本格 ・ 考えさせられる ・ 玄人向け奇蹟を証明するために推理する、という逆向きの発想が好き。可能性を徹底的に潰していく、理屈っぽさがむしろいい。
  4. 鏡の背面篠田節子 ・ ★5 ・ ミステリー周辺 ・ 考えさせられる ・ 中級人を救った女性を、善い人の一言でわかった気になれないのがいい。周りの証言から一人の人を見る難しさが気になる。
  5. 七つの会議池井戸潤 ・ ★5 ・ 社会派 ・ 考えさせられる ・ 中級自分の部署だけ守ればいい、が積み重なる怖さを感じる。会社の話なのに、一人ひとりが何を選ぶかの話になっているのがいい。
  6. 第三の時効横山秀夫 ・ ★5 ・ 警察小説 ・ 考えさせられる ・ 中級刑事同士の意地が、犯人を追うのと同じくらい熱い。短編でも人物の圧が強くて、仕事への執着って怖いなと思う。
  7. 封印再度森博嗣 ・ ★5 ・ 本格 ・ 考えさせられる ・ 中級家宝の仕組みを考える面白さと、家族に残った謎の組み合わせが好き。物の構造をじっくり考えられるミステリはうれしい。
  8. その鏡は嘘をつく薬丸岳 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 考えさせられる ・ 入門別の事件に見えるものが、人の事情を通じて近づいてくるのが好き。夏目の前で見せる顔だけが、その人の全部ではないと思う。
  9. ダブル・フォールト真保裕一 ・ ★4 ・ リーガル ・ 考えさせられる ・ 中級依頼人のために動くことが、遺族を傷つけることもある。その難しさを新米弁護士の立場から考えられるのがいい。
  10. ネタバレあり 双紋島の殺人下村敦史 ・ ★4 ・ 本格 ・ 考えさせられる ・ 玄人向け巻頭で真相の一部を明かしたうえで読ませる、構造そのものが仕掛けになった本格ミステリー。知っているはずの情報が、かえって推理を惑わせる。
  11. ハヤブサ消防団 森へつづく道池井戸潤 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 考えさせられる ・ 中級作家の仕事と地域の人間関係が近いのが面白い。顔見知りばかりの場所で、どこまで相手を知っているのか気になる。
  12. ブレイクニュース薬丸岳 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 考えさせられる ・ 入門動画の正義を、そのまま信じていいのか引っかかる。見ている側も騒ぎを大きくしている、という近さが怖い。
  13. マスカレード・ゲーム東野圭吾 ・ ★4 ・ 本格 ・ 考えさせられる ・ 入門ホテルの華やかさより、遺族それぞれの思いの重さが気になる。法律で区切りがついても、気持ちまでは終わらないよなと思う。
  14. マンチュリアン・リポート浅田次郎 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 考えさせられる ・ 中級歴史上の大事件を、記録や人の立場から見直すところがいい。何を真実として残すのか、という部分が気になる。
  15. 偽物語(下)西尾維新 ・ ★4 ・ ライト・キャラクター ・ 考えさせられる ・ 中級家族だからわかっている、という思いが揺れるところが気になる。本物か偽物かより、どう向き合うかのほうが大事に思える。
  16. 警察回りの夏堂場瞬一 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 考えさせられる ・ 中級特ダネを取りたい記者の気持ちと、遺族の気持ちは同じ方向を向かない。そのずれを仕事の中で描くところがいい。
  17. 検証捜査堂場瞬一 ・ ★4 ・ 警察小説 ・ 考えさせられる ・ 中級警察が自分たちの捜査を疑う、という設定がいい。間違いを認めることのほうが、新しい事件を追うより難しいのかもしれない。
  18. 紅蓮館の殺人阿津川辰海 ・ ★4 ・ 本格 ・ 考えさせられる ・ 入門火事が迫っているのに謎を解くのか、という状況が切実。探偵の正しさを、無条件には信じられなくなる設定がいい。
  19. 失われた町三崎亜記 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 考えさせられる ・ 中級町が消えることより、消えた町を語れなくなることが怖い。失ったものを覚えている自由まで奪われる設定が引っかかる。
  20. 終の盟約楡周平 ・ ★4 ・ リーガル ・ 考えさせられる ・ 中級家族が望むことと、本人が望んでいたことは同じとは限らない。老いや介護を前に、簡単な正解を出せないところが重い。
  21. 女の国会新川帆立 ・ ★4 ・ 本格 ・ 考えさせられる ・ 中級事件そのものと同じくらい、政治の場で働く女性たちの立場が気になる。個人の頑張りだけではどうにもならない壁が重い。
  22. 少女は鳥籠で眠らない織守きょうや ・ ★4 ・ リーガル ・ 考えさせられる ・ 中級弁護士から見えている事件と、本人が望んでいることは違う。そのずれを新米の立場で知っていくところが面白い。
  23. 追憶の夜想曲中山七里 ・ ★4 ・ リーガル ・ 考えさせられる ・ 中級御子柴が何のために弁護するのか、そこまで疑いたくなるのが好き。法廷での強さだけでは人物を測れないところがいい。
  24. 抵抗都市佐々木譲 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 考えさせられる ・ 中級日露戦争に敗れた日本での捜査、という設定がいい。事件を調べること自体が権力に触れる、その息苦しさが気になる。
  25. 鉄の骨池井戸潤 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 考えさせられる ・ 入門技術で勝ちたい会社の前に談合がある、というのが苦い。会社を守るためなら何をしていいのか、簡単には線を引けない。
  26. 東京零年赤川次郎 ・ ★4 ・ 社会派 ・ 考えさせられる ・ 入門死んだはずの人がテレビに映る、という入口がいい。大きな権力の話でも、普通の人の生活の延長として怖さがある。
  27. 覇王の番人(上)真保裕一 ・ ★4 ・ 歴史 ・ 考えさせられる ・ 中級光秀を別の立場から眺められるのがいい。上巻は本能寺の答えを急ぐより、忍びも含めた人間関係を追うのが面白い。
  28. 被告人、AI中山七里 ・ ★4 ・ リーガル ・ 考えさせられる ・ 中級AIを被告人として裁けるのか、を正面から扱う法廷ミステリー。謎解きの先に、機械と人間のどちらが責任を負うのかという問いが残る。
  29. 法廷遊戯五十嵐律人 ・ ★4 ・ リーガル ・ 考えさせられる ・ 中級法を知っていることと、人を正しく裁けることは違う。若い登場人物たちの過去が絡むことで、その難しさが身近になる。
  30. 贖罪の奏鳴曲中山七里 ・ ★4 ・ リーガル ・ 考えさせられる ・ 中級御子柴を単純に正義の人として見られないのがいい。弁護がうまいことと、罪を償えることは別なんだと思う。
  31. QED 六歌仙の暗号高田崇史 ・ ★3 ・ 歴史 ・ 考えさせられる ・ 玄人向け伝承同士をつなげる話は面白い。ただ、事件を早く追いたい気分だと寄り道にも感じる。歴史の解釈を楽しむ日に合う。
  32. ねじの回転 (下) FEBRUARY MOMENT恩田陸 ・ ★3 ・ 歴史 ・ 考えさせられる ・ 玄人向け歴史を修正するという発想は好き。ただ、時間と因果を頭に置き続ける必要があり、気軽さより考える面白さのほうが大きい。
  33. まどろむ夜のUFO角田光代 ・ ★3 ・ 日常の謎 ・ 考えさせられる ・ 中級自分の居場所がよくわからない感じが気になる。謎の答えを求めるより、日常の少し居心地が悪いところを眺める話だと思う。
  34. 解堂場瞬一 ・ ★3 ・ 社会派 ・ 考えさせられる ・ 中級若い頃に語った夢が、二人の人生を同じようには進ませないのがいい。時代の大きな流れと、友人同士の距離が気になる。
  35. 虹を操る少年東野圭吾 ・ ★3 ・ ミステリー周辺 ・ 考えさせられる ・ 入門光を使う少年に若者が集まる、という発想は面白い。普通の事件ものより、新しい価値観に社会がどう反応するかの話として好き。

評価・読後感・難易度は、実際に読んで付けたものです。決め方は 「評価・読後感・難易度の付け方」に書いています。

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